美容室開業のやってはいけない

 

失敗事例【7】 最初から会社設立して開業した

 

え?経営するって、会社じゃないとダメなんじゃないですか?

「美容室を開業するので、会社を作りました。」と言われて、「どうして最初から会社で美容室を経営されるのですか?」とお聞きしたら、「え?経営するって、会社じゃないとダメなんじゃないですか?」という答えが返ってきました。

美容室を開業して、経営をするという事は、会社を設立しなければいけない。

そんな勘違いをされていたようです。

もちろん、開業当初から法人を設立することがダメという訳ではありません。

今回の場合は、開業=会社設立すると勘違いしていた点が問題でした。

法人の設立登記をしてまだ時間が経っていませんでしたので、司法書士さんにお願いして、登記が無かったものとして申請をしてもらいました。

この時点で本来負担する必要のない費用が掛かってしまいました。

どんな対応していれば良かったのか?

美容室を開業する場合、個人事業でも、法人事業でも、どちらでも選択することが出来ます。

法人ということになれば、法人の設立登記という手続きが必要になります。

美容室の開業=法人設立である必要はありません。確かに、起業=法人設立のようなキャッチコピーは存在するので勘違いする方もいるかもしれません。

美容室を経営されている方の多くは個人事業で経営をされています。

法人で経営される方も、最初は個人事業で開業して、数年後に法人成りといって、会社設立を行い、個人事業の美容室を法人が引き継いで経営をされています。

ですので、開業当初から法人であることが求められる特別な理由が無い限り、個人事業として美容室を開業されることをお勧めします。

 

具体的な対応

会社にした方が信頼が付きやすい、お金が借りやすい、スタッフが採用しやすい、などと聞くことがあるかも知れませんが、開業当初ということで言えば、個人であるか、法人であるかの違いはほとんどありません。

あるとすれば、法人経営の方がスタッフ採用については若干の利点はあるかもしれませんが、信頼やお金の借入という点では、まったく関係ありません。

今回は、開業した方の勘違いで法人設立をしてしまっただけなので、法律上登記された法人の取り消しを行い、当初から個人事業として開業したとして税務署などへの届出を行いました。

もし、法人設立が勘違いであったことに気付くのが遅れていたら、法人登記の取り消しも出来なかった可能性があります。