固定資産の評価基準はどうなっている?分かりやすく解説します

ビジネスを続けていく上で疎かにできないのが税金をきちんと納めること。

中でも固定資産税は、土地や家屋などの固定資産を持っていれば毎年かかる税金です。

それだけでなく、固定資産税は設備や自動車といった償却資産にもかかってきます。

それでは、固定資産は一体どのように評価されるのでしょうか?

固定資産まず、固定資産税とはどんな税金なのかを軽くおさらいしておきましょう。
固定資産税は、会社や個人が所属している地方自治体によって課される税金で、土地や建物など、移動することが難しい財産に対して課税されるものです。
また、固定資産税が課される対象には、消耗品である償却資産も含まれています。

償却資産とは、毎年減価償却が必要になる資産のことで、事業所内の機械・設備や営業用の自動車などがこれに当たります。
つまり、固定資産の評価基準を知りたい場合には、この3つの種類に分けて考えることが必要になってきます。

土地と建物、そして償却資産それぞれで計算方法が異なってくるからです。

中でも、償却資産に含まれる設備や機械類、そして家屋については、年々その価値が減っていくため、少し複雑な計算をしなくてはいけません。

税はどんなものにかかる?

土地の評価額を知りたい場合は、その土地が面している道路の路線価が参考になります。

市や町などの自治体では、それぞれの道路ごとに固定資産税の計算元となる路線価を決めているのです。
すなわち、持っている土地の評価が知りたければ、その土地が面している道路の路線価に、面積を掛ければ良いということになります。

場合によっては、土地や立っている建物の状態などによって評価が変わることもあります。
また、家屋については再建築価格というものが基準になっています。

これは、その建物をもう一度建てた場合いくらかかるかという金額のことです。

この価格から、建物の経年劣化による価値の減少分を差し引いたものが、家屋の評価基準となります。
また、土地の場合には評価額が30万円、家屋の場合には20万円に満たない時には、固定資産税は課されません。

償却資産はどのように評価されるのか

エアコンのような施設に付属する設備や、パソコンやプリンターといったOA機器は、購入した時点では取得価格がその資産の価値です。

しかし、消耗品類は時間が経つにつれて、資産としての価値が減少していきます。

いわゆる減価償却をしなくてはいけません。
この時、償却資産の評価額を決めるには、原則的に一定の割合で資産の価値が減っていく定率法というものが用いられます。

定率法を使用した場合、購入から間もない頃ほど資産の価値が早く減少し、後になるほどその減り方はゆっくりになっていくのです。
また、償却資産についても評価額の合計が150万円未満の場合には固定資産税はかかりません。
このように、固定資産の評価基準は土地と建物、償却資産の別に考えると分かりやすくなります。

そして、それぞれの評価額に税率を掛けたものが、固定資産税の税額になるわけです。