慣れたら簡単な青色申告決算書

青色申告というと、税務署に提出する書類なので複雑なものを想像してしまいがちです。

ですが、実際には決算書の書式に従って、科目ごとにその年度の最終的な数字を入力するだけなので、それほど面倒なことはありません。

青色申告の書式

青色申告の決算書は、用紙が税務署に用意されていますので、空白のところに必要事項を入力するだけで足ります。

4ページで構成されており、それぞれ損益計算書、貸借対照表、減価償却や家賃の支払等の内訳、収入の内訳に分かれています。

この書式は用紙に直接記入することもできますし、オンラインで確定申告の書類を作成するときには空白欄に入力すれば、完成したものをプリントアウトすることも可能です。

65万円の控除を受けるために複式簿記で申告するときには貸借対照表も入力しますが、控除額が10万円になる単式簿記の場合には、損益計算書と各内訳を記入するだけで良いとされています。

いずれも決算書として使う用紙は共通しています。

決算書との違いは?

青色申告の書類も、決算書と記入する内容は一緒です。

ただし、損益計算書のページでは、青色申告による控除額を入力する欄がありますので、忘れずに記入しましょう。

また、事業所ごとに設定している科目は異なりますので、青色申告の決算書では水光熱費や租税公課などの一般的によく使われる科目だけは表示してありますが、個別の科目は空白に自由に記入するようになっています。

とはいえ、記入欄には限りがありますので、すべて書ききれない場合には、金額が少ない科目やめったに使わない科目をまとめて、「その他」などで合計金額を入力します。

決算書の内容だけでなく、減価償却の内訳や給料の内訳などの欄もありますので、漏らさず記入しましょう。

分からないところは税理士に相談を

青色申告の決算書は何年か作成すると比較的スムーズに作れるようになります。

基本的には決算書や残高試算表、元帳などを参考にして転記するだけですが、最初のうちはどこに何を書けばよいのかで迷うこともあるでしょう。

そのような場合には、税理士に相談してきちんとした書き方を覚えておくことをお勧めします。

税理士は顧問契約をしなければ相談できないと思っている人もいますが、税務相談だけでも受け付けていますし、経理を始めて間がない会社や経理担当者に対して、帳簿の作成方法などの指導も行っています。

相談するときには、事前に予約を入れて日時を設定してもらい、伝票や元帳などの資料も持っていくとスムーズに作成業務を進められます。