美容室の創業融資1000万円の融資決定を頂きました。

今回は名古屋市での美容室の創業支援をさせていただきました。ご自身で融資申請をしようと準備をされていましたが、確実に融資を受けておきたい、という理由でご依頼を頂きました。

右肩上がりの利益の出ている事業計画が必要か?

ご自身で融資申請を準備を進めている中で融資支援のご依頼を頂きました。ご自身が作成した事業計画を拝見している中で頂いた質問が、「やっぱり、事業計画は売上が増えていく契約でないと、融資は難しいですよね?」でした。

金融機関が見たい事業契約は「右肩上がりの売上」ではない

金融機関が重視しているのは、大きな売上が上がるかどうか、ではなく、貸したお金が返済できるのかどうか、を見ています。一時的に大きな売上が出来ても、長続きしなければ意味はありません。返済し続けられるかどうかが何より重要なのです。

「返済ができる」ことが分かる事業計画書をつくること

売上、利益が右肩上がりになるような計画は作る必要はありません。創業時ですから、売上が右肩上がり、利益も右肩上がりに伸びることはむしろ当たり前のことで、融資を受けやすくするために、印象は浴しておいた方がいいだろう、という意図で事業計画の数値を作ることはやってはいけません。売上の根拠、経費の根拠に矛盾が起きるようになり、その矛盾を融資面談で追及されて、答えられなければ、そちらの方が信頼を失ってしまいます。この計画であれば、返済はできますね。それに、この計画は無理はないですね、と思ってもらえるような計画であることが求められます。

「返済ができる」計画書とはどのような計画書か

経費というのは、どの場所に、どれくらの大きさのお店で、何人のスタッフを雇用するかが決まれば、ほぼ自動的に決まってきます。つまり、経費はすべての根拠があります。根拠がないのは、「売上」だけです。この根拠のない「売上」にどれだけ根拠材料を準備できるのかが重要です。

売上の根拠は、これまでの美容師キャリアと出店立地

売上の根拠は、売上=客数×客単価です。客単価はこれまでの美容師キャリアで積み上げられてきたスキルと経験が根拠となります。客数は、どのような立地で出店するのか、何台のシャンプー台、セット面の数か、どのような集客方法を選択するのか、これまでの担当顧客数は何名で、これまでのお客様が来店してくれる数は何名か、といった情報を1つ1つ丁寧に根拠づけていきます。

売上と経費の数値が決まれば、あとは利益が分かります。この利益の範囲で、借りたお金の返済を行い、自身の生活費を計算します。借入金の返済をした後で、残った利益で生活ができるような家族構成、生活環境かどうか、これが確認できれば、「返済ができる計画書」と考えることが出来ます。

事業計画はどれだけ根拠があるのか

売上、利益が右肩上がりの事業計画ではなく、売上、経費に根拠があり、この利益は最低限出すことができると考えてもらえるだけのリアルな数値を準備してください。「え?こんな利益でいいの?」と思うかもしれませんが、返済できると判断できる事業計画であれば、この事業計画の方が融資を受けるためには優秀な事業計画書と言えます。

美容室の創業融資でお困りの方、事業計画の作成で不安のある方は、「お問い合わせ」からお声かけください。