美容室開業のやってはいけない

 

失敗事例【6】 面貸しサロンなら人がスタッフが集まる?

 

面貸しサロンをやれば、腕のいいスタッフが来てくれますよね?

美容室を開業するときに、面貸しサロンで開業を考える方が増えています。

特に、面貸しサロンで働いている人が開業するときには、特にその傾向が強いです。

面貸しサロンを経営するには、法律的な知識が相当必要です。

単なる仕組みの問題ではなく、雇用なのか、請負契約なのか、法律面でクリアーしなければいけない問題がたくさんあります。

とりあえず、この問題は置いておいて、スタッフが集まりやすいのか?という問題。

結論から言えば、受け入れるお店の環境がしっかりとしていないと普通の雇用よりも難しいケースが多いです。

また、仮に面貸し契約で働く人が見つかったとしても、開業段階の経営が不安定な時期の人件費割合が大きくなりすぎてしまい、経営を圧迫してしまうという問題もあります。

面貸しサロンのお客様で、面貸し契約のスタッフが集まったケースとしては、開業前から面貸しで働いている人に声をかけて集めていたというケースです。

オープンしてからの新しい契約者はなかなか集まらないのが現実です。

 

どんな対応していれば良かったのか?

面貸しで働いてもらうとした場合の人件費はどれくらいまで支払っても大丈夫なのか?

これを知らないでいると大変なことになります。

面貸しサロンも競争がありますから、報酬割合も大型店同士で競争します。

面貸しで働く人は、その報酬割合を目安にしています。

その割合に、開業したばかりのお店で負担できるのか?答えはNOです。

経費の分配率コントロールという考え方がありますが、まずは、自分のお店の経費の分配率を把握して、その中の人件費として負担できる割合を計算します。

その負担できる人件費の割合で、面貸しサロンのスタッフ募集をかける必要があります。

面貸し契約の前提は「売上」があること。売上がないと、そのスタッフの支払う金額も少なくなりますが、集客の責任はお店にあります。

スタッフに支払う金額が少なくなれば、その人の責任とはいえ、その人はお店を辞めてしまいます。

前提である売上が確保されていれば、面貸しサロンは成立するわけです。

上手く行くパターンは、前職の面貸しサロンなどで、お客を既に100万円前後持っている人と契約すること。

もしくは、集客の仕組みを自分のお店で徹底的に作りこんでいること。

雇用でも、面貸しでも、大切なのは、その人の生活できるだけの環境を作り出すこと。

その責任が経営者にあるこということをしっかりと認識する必要があります。

 

具体的な対応

比較的上手く行っているお店は、以前から面貸しサロンで働いている人の中で、自分のお客をしっかりと持っている人と契約をしています。

また、既存店で売上の大きな人だけを面貸し契約にしているサロンもあります。

新しく面貸し契約のスタッフを募集するのは技術的にも、金銭的にも負担が大きいので、新規開業サロンにはお勧めしていません。

安定した経営を確保するためにも、初めての開業の方にはスタッフの採用は、「雇用」で契約されることをお勧めします。

面貸しでは助成金はありませんが、「雇用」は助成金の可能性が大きくなります。

法律的に優遇されているのは「雇用」での採用になります。